暑い季節に入りました。ニュースでもよく耳にする「熱中症」について、どの程度ご存じでしょうか?
近年、熱中症で救急搬送される人のうち、実に約半数は65歳以上の高齢者との報告があります。
安全だと思いがちなご自宅で発症していることが多い高齢者の熱中症対策のポイントをまとめました!
熱中症ってどんな症状?
✔ めまいや立ちくらみ、顔のほてり
めまいや立ちくらみ、顔がほてるなどの症状が出たら、熱中症のサインです。
一時的に意識が遠のいたり、腹痛などの症状が出る場合もあります。
✔ 筋肉痛や筋肉のけいれん
「こむら返り」と呼ばれる、手足の筋肉がつるなどの症状が出る場合があります。
筋肉がピクピクとけいれんしたり、硬くなったりこともあります。
✔ 体のだるさや吐き気
体がぐったりし、力が入らない。吐き気やおう吐、頭痛などを伴う場合もあります。
✔ 汗のかきかたがおかしい
ふいてもふいても汗がでる、もしくはまったく汗をかいていないなど、
汗のかきかたに異常がある場合には、熱中症にかかっている危険性があります。
✔ 体温が高い、皮膚の異常
体温が高くて皮膚を触るととても熱い、皮ふが赤く乾いているなどの症状も熱中症のサインです。
✔ 呼び掛けに反応しない、まっすぐ歩けない
声をかけても反応しなかったり、おかしな返答をしたりする。
または、体がガクガクとひきつけを起こす、まっすぐ歩けないなどの異常があるときは、
重度の熱中症にかかっています。すぐ医療機関を受診しましょう。
✔ 水分補給ができない
呼びかけに反応しないなど、自分で上手に水分補給ができない場合は大変危険な状態です。
この場合は、むりやり水分を口から飲ませることはやめましょう。すぐ医療機関を受診しましょう。
もし熱中症かな?と思ったときは
*すぐに医療機関へ相談、または救急車を呼びましょう
*涼しい場所へ移動しましょう
*衣服を脱がし、体を冷やして体温を下げましょう
*塩分や水分を補給しましょう
(おう吐の症状が出ていたり意識がない場合は、むりやり水分を飲ませることはやめましょう)
高齢者と暑さ
疑問として・・・
なぜ高齢者は暑いのに「寒い」というのか?
高齢者介護に従事している私たちにもよくわからなかったことですが、
外を歩くだけでも汗が吹き出してしまうような昨今の異常気象の中、
高齢者は汗をかいていても「寒い」と訴えられます。
一つは汗が冷えてしまい寒く感じてしまっているのかと思っていましたが…
実は…
皮膚には「温かい」と感じる温点が分布していますが、温点の数は年齢とともに減っていきます。
このため、個人差はありますが、60歳を過ぎる頃から暑さを感じにくくなるのです。
高齢者本人が「これくらいの暑さは大丈夫」と言っても、温度や湿度が高い場合は周囲の人が室温を適正に保ちましょう。その際、風が直接当たらないようにするのがポイントです。
加齢に伴い皮膚で温度を感じにくくなると、体温を調節する機能も低下します。その結果、身体に熱がたまり熱中症を起こしやすくなるのです。
対策として…
おすすめしたいのは、1日1回汗をかく運動です!
歳をとっても日常的に運動を行うと、体温調節機能の低下が緩やかになります。
特に、運動後30分以内に糖質とタンパク質を含む食品(例:牛乳1〜2杯)を摂ると良いとの報告です。
血液量が増え、からだにたまった熱を外に逃がしやすくなることがわかっています。
【デイサービス柏の木】では、毎朝体操を利用者様全員参加で行い、
体がほぐれた後に一人一人に合ったリハビリテーションを行っています。
主にスクワットや段差昇降など転倒予防に繋がるような運動を行っています。
高齢者はのどの乾きを感じにくくなる
高齢者は、脱水が進んでいてものどの乾きを感じにくく、水を飲むタイミングが遅れます。
水分バランスを保つには、1日に1,000~1,500mLの水分摂取が必要です。
起床時、朝食時、10時、昼食時、15時、夕食時、就寝前の合計7回のタイミングにコップ1杯(200mL)の
飲み物を飲めば1,400mLの水分が摂れます。特に夏場は、このように定期的な水分摂取を意識しましょう。
【デイサービス柏の木】では、9:30ごろまでに送迎を行い到着してまず温かいお茶を提供しています。
お茶を飲んでから落ち着いてバイタル測定をした後に、朝の体操を行ってから経口補水液(ポカリスウェット等)をお出ししており食事以外の時間でも必ず水分を提供しています。
デイサービスご利用中(提供時間9:45~16:00)に少ない方でも約700㎖程は飲水をされています。
朝晩の食事時や起床就寝前に飲水されると目安の水分量は十分にクリア出来ていると思います。
脱水症状に関しても後日コラムを載せていきます♪
最近の猛暑は、年齢関係なく熱中症になる可能性があるため、みなさんで声を掛け合って
水分摂取を意識していきましょう!